じんましん(蕁麻疹)はかゆみのある膨疹が出たり引っ込んだりするのが特徴的です。皮膚の一部が赤くなって盛り上がってくるのを膨疹と呼んでいます。蚊が刺したような小さいものもあれば、地図状に拡がって大きくなり、全身にボコボコと出てくることもあります。しばらくすると跡形もなく消えて、また別の部位に出現します。強いかゆみがあります。
「朝起きたら、かゆい赤いブツブツが出ていてあわてて連れてきました。でも、病院について待っていたら、消えてしまいました」ということがよくあります。
原因は様々ですが、アレルギー性のじんましんや物理的なじんましんがあります。また感染症にかかった時にみられることもあります。しかし、実際には原因のはっきりしない場合も多くあります。
アレルギー性のじんましんは食物、薬剤、ペットなどで誘発されます。食物はお母さん方も一番気になることだと思いますが、乳児では卵、牛乳、小麦が多く、幼児期以降では青魚、エビ、イカ、カニ、ソバ、ピーナッツなどが多くなってきます。果物ではキウィが多くみられます。薬剤では抗生物質や鎮痛剤などがあげられます。
物理的なじんましんは、機械的な圧迫、温熱、寒冷といった刺激で誘発されます。ベルトや下着のゴムによる圧迫部に出てきます。お風呂上がりに出てくるじんましんは、温まったことで、寒い日に外に出て冷たい風に当たって出てくるじんましんは寒冷刺激で誘発されます。
治療は抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服をします。もちろん原因がわかった場合にはそれを除去するようにします。食物が疑わしい時は、食物日誌を付けてじんましんの出現との関係をみるととても参考になります。
皮膚に赤いブツブツがあって病院を受診される時には、じんましんの場合は、すぐに消えることがありますので、スマホなどで写真を撮ってから受診されるといいと思います。