かわかみ整形外科・小児科クリニック |小児科サイト

整形外科サイトはコチラ

小児科医の豆知識

  • カレンダー・診療時間
  • アクセス
  • 採用情報
  • 病気のお話
  • 育児のお話
症状からのはなし
神経・筋の病気
泣き入りひきつけ
2017/10/02

 泣き入りひきつけは乳幼児が大泣きをした時に、泣き切ってしまい呼気(息をはいたまま)の状態で息が止まります。顔色は蒼白になり、手足を突っ張ってピクピクけいけんを起こす発作です。およそ1~2分で発作はおさまります。その起こす状況から憤怒(ふんぬ)けいれんとも呼ばれています。

 生後6か月から2歳くらいに多くみられ、4~5歳くらいになると自然に起こさなくなります。頻度は約100人に5人と報告されています。

 原因は脳の発達が未熟なためと考えられていますが、鉄欠乏状態を認めることもあります。脳波では異常はなく、泣き入りひきつけをよく起こしたから「てんかん」になるということはありません。

 お子さんが泣き始めていきなりひきつけを起こしたら、驚いて慌てると思いますが、まずは落ち着いて下さい。お子さんに大声で呼びかけて、激しく揺さぶらないようにして下さい。静かに横向きに寝かせて、けいれん発作の時間を測り状態を観察しておきましょう。大体1分くらいで、普通の呼吸に戻ります。

 さて、お子さんが「泣き入りひきつけ」を起こしたら、次からはお子さんが泣く状況になるのが怖ろしくなり、「泣かせてはいけない」と気を遣ってしまいがちになります。しかし、お子さんが泣かないで育つことは無理な話です。泣かせまいとして必要以上に甘やかしたり、過保護になるのは好ましくありません。

 自然に治っていくものなので、特に治療はありませんが、鉄欠乏がある場合は鉄剤の内服を行います。

 泣き入りひきつけでも、一日に何回も発作がある場合や発作の時間が2分以上続く場合は、かかりつけの小児科医に相談して下さい。

関連記事