ご出産おめでとうございます。これから赤ちゃんといっしょの生活の始まりですね。
たくさんの楽しい出来事やちょっと辛いことなどが色々と起きてくると思います。今は情報過多な時代です。周囲に振り回されずに、ゆったりとした心を持って自分を信じて過ごしてほしいと願っています。
さて、人は初めての子どもが生まれた時に、初めて親になります。子も親もいっしょに0歳からのスタートです。子どもを育てる「育児」は、自分を育てる「育自」であるともいえます。子育てについてはわからなくてあたりまえです。ある日突然ギャーギャーと泣く、どうやって抱っこすればいいかもわからない、そんな小さくて壊れそうな赤ちゃんが生活の中に入ってきます。
母乳やミルクを飲んでくれない、離乳食をきちんと食べてくれない、おむつがとれない、夜泣きをする、おもちゃを片付けない・・・母親がイライラすることは山積みで、睡眠不足になるし、一日中振り回されてしまいます。しかし、大きくなってもおむつのままの人はいないし、食事も食べないでミルクのままの人はいないし、部屋が片付いていなくても病気にはならないし・・・子どもは元気で動き回っていれば安心・・・親の思い通りにならないのがあたりまえ・・・このように親の方のモードを少しゆるくして考えると気持ちが楽になります。母親の気持ちは子どもに敏感に伝わります。いつもしかめっ面の母の顔よりも、ゆったりと笑った母の顔のほうが子どもは好きです。
最近は多くの情報があふれています。すぐにネットで調べることができるので便利になりましたが、かえって余計な心配事も増えてきました。勿論、正しい情報もありますが、間違った情報も数多く見受けられます。いろんな病気についての記事の中で、ひとつでも当てはまる症状を見つけ出したら、その病気になったと思い込んで大変な心配を抱え込んでしまいます。夜間にあわてて病院に受診して、全く的外れな病名を母親が口にするので医師もびっくりすることが時にあります。当の赤ちゃんは車に乗って夜中のドライブをしてもらって、とても機嫌がよくにこにこしています。子どもの病気についていろいろと調べて知識を得ることは大切ですが、すべてをそのまま当てはめるのではなくまずは、わが子の様子を落ち着いてよく観察してみましょう。ネットで得られる情報よりも毎日お子さんと接している母親の観察力のほうが、よほど信頼性があります。先輩であるおばあちゃんに相談してみることも良い方法と思います。
子育てに正解はありません。子は親を選べないし、親も子を選べません。たまたま親子というめぐり合わせで出逢えたかけがえのない関係です。親子の間でも性格が合うとか合わないとかはあります。しかし、一人ひとりが個性を持った大切な子どもです。決して兄弟姉妹や友達と比べないようにして、できるだけのんびりとおおらかに育てるようにしましょう。昔から放っておいても子どもは(勝手に)育つといいます。「(良い)子育てをしなくては」と張り切りすぎないようにしましょう。