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日常的な疾患
橈骨末端骨折

Q. 玄関先で滑って転びました。右手をついたのですが、右手首の腫れと痛みが徐々に強くなってきました。(58歳女性)

 

A. 転倒に際して、屋内では手を使ってカーテンやソファーなどの周辺の物につかまることで転ばないようにできることもありますが、屋外では臀部の打撲あるいは尻もちを避けようとして、地面に手をついてしまうので、手関節部とくに橈骨末端の骨折が多く発生します。
 この橈骨末端骨折は、高齢者の骨粗鬆症に関連する骨折の中で、尻もちによる腰椎圧迫骨折や臀部打撲による大腿骨頚部骨折に比べ、50歳代後半からの比較的若い女性に多いようです。転倒に際して、手を使って身を守るという防御本能や反射神経がまだ鋭く残っているためであろうと推察します。
 治療は、骨折部に転位があれば徒手整復をしてギブス固定を行います。安定した骨折では、指を動かすリハビリが直ちに開始できます。しかしながら、整復してもすぐに骨折が再転位してしまう不安定な骨折の場合や、関節内に至る骨折があって関節面がずれている場合には手術が必要となります。橈骨だけでなく尺骨も骨折している場合には、ギブスによる固定範囲が上腕にも及ぶために不自由となるので、早期リハビリを目的として手術が選択されることもあります。