今年で4回目になる山口中央OLSへ院長と整形スタッフ4名で参加し、鳥取大学医学部保健学科教授 荻野浩先生による「多職種での骨卒中予防」の話を聞きました。
みなさん「骨卒中」という言葉を聞いたことはありますか?
「脳卒中なら聞いたことある」という方は多いのではないでしょうか。子供や若者の骨折は比較的短期間に治癒し、日常生活に支障がなく後遺症の残さない骨折です。
しかし高齢者の骨折は、治癒にかかる期間は長く、骨折を何度も繰り返してしまいます。
そのため、子供や若者の骨折と高齢者の骨折は別物と考え、高齢者の骨折を骨卒中と名づけたそうです。
「骨卒中」と「脳卒中」
脳卒中は脳梗塞やクモ膜化出血のことでこの病名を聞くと命に関わると思いますよね。
骨折も同じように「骨卒中」と名づけることで危険な疾患として位置づけるため、また骨折の危険性や骨粗鬆症の治療の必要性予防の重要性の理解を促すために高齢者の骨折を「骨卒中」と表現しているそうです。「でも、脳卒中や心筋梗塞は死ぬかもしれないけど、骨折で死ぬわけじゃないし、ちょっとおおげさでしょう」と思う方もいるかもしれませんが、高齢者の骨折は寝たきりや死因の原因として増えているそうです。そこで大切になってくるのが自分の骨の状態を知ることです。
「昔、測ったときは大丈夫だった」という方もいるかもしれませんが、骨密度は年齢とともに低下していきます。そのため、年に1度は骨密度を測定してみましょう。そして適切な治療を受け骨卒中を予防しましょう。
今回荻野先生の講演に初めて参加して、初めてこの言葉を聞きました。荻野先生の話はひとつひとつが興味深く、そして楽しく聞くことができ印象に残ったのでとても勉強になりました。
4月から私も骨粗鬆症リエゾンマネージャーになります。いろいろなことを勉強して、スタッフや患者さんに伝えていくことができればいいなと思っています。