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小児科
病気のはなし
74. 手足口病
2016年6月
 なんともユニークな病名ですが、その名前のように手と足と口の中に発疹ができる病気です。手のひらや足の裏に発疹がでるのが特徴的です。いわゆる「夏かぜ」の原因となるエンテロウィルス感染症の中のひとつの病気です。
 乳幼児に好発しますが、小学生から大人でも発症します。主に夏に流行しますが、年間を通してみられます。エンテロウィルスの中のコクサッキーウィルスA16とエンテロウィルス71が手足口病の主な原因になっています。
 経口、飛沫感染をします。ウィルスはまず咽頭に感染し、そのあと腸管で増えていきます。感染して2〜5日後に手のひらや足の裏に発疹が出てきます。腕、脚、おしりにも拡がることもあります。発疹は水疱のようで盛り上がってきます。口腔内にも発疹が出て、水疱、びらん、潰瘍になります。痛みのため唾液が飲みこめずによだれが多くなり、食事をとることや水分摂取ができなくなることもあります。熱は出ることもありますが、軽微です。およそ1週間で発疹は消えて治っていきます。
 これらのウィルスに有効な治療薬はなく経過観察しますが、口の中が痛くて水分摂取ができない時は、輸液を行うこともあります。
 合併症としてエンテロウィルス71では、無菌性髄膜炎をおこすことがあります。また、ごくまれにこわい病気ですが、心筋炎、脳症をおこすこともあります。
 手足口病は一回なったら、もうかからないと思っている方も多いですが、複数のウィルスが原因になっており何回でもかかります。また、ひと夏に2回かかることもあります。
 登園・登校禁止の病気ではないので、元気になれば通ってもいいです。しかし、実は回復後も腸管からはエンテロウィルスがしばらくは排出されるので、排便時には手洗いなどに気を配ってください。
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