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小児科
病気のはなし
58. 食物アレルギー
2014年6月
 人のからだは、外から入ってくる病原体(細菌、ウィルス)や異物を排除しようとして免疫がはたらきます。食物も異物なのでからだから排除されようとしても不思議ではありません。からだを外敵から守るための免疫が、過剰に反応してしまうのがアレルギーです。
 食物アレルギーは乳幼児期に発症することが多いですが、この時期は消化機能が未熟なため食物中の蛋白質が十分に消化されずに吸収してしまうことが原因と考えられています。乳幼児期に多いのが、卵、牛乳、小麦、大豆のアレルギーです。成長とともに消化機能も成熟していき、小学校に入る頃にはほぼ自然治癒してこれらの食物は食べられるようになってきます。
 アレルギーの症状は様々なところに出てきます。蕁麻疹、発赤、湿疹などの皮膚症状、咳、ゼイゼイ、口の中のかゆみや腫れなどの気道症状、目のかゆみ、まぶたの腫れなどの眼症状、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状、血圧低下、意識障害などのアナフィラキシーショック症状と多彩なものが出現します。
 原因食物は年齢とともに変化していきます。学童期になると甲殻類(エビ、カニ)、そば、ピーナッツなどのアレルギーが出現してきます。これらの食物のアレルギーは激しい症状のアナフィラキシーを起こしやすく、成人になってもあまり改善は期待できません。
 さて、食物アレルギーの診断ですが、詳細な問診が何より大切です。食物日誌(献立、食材、調味料など)があるととても参考になります。血液検査では疑わしい食物の特異的IgE抗体を測定します。この血液検査の結果を参考にして、原因の食物を食べて何らかの症状が出現する場合にその食物のアレルギーがあると判断します。
 原因食物がわかったら、「除去食」を開始することになりますが、「どの程度の除去で、いつまで続ける?」がなかなか難しい問題です。アレルギーの症状がアナフィラキシーのように激しい場合は完全な除去が必要ですが、ごく軽い症状の場合には、食物を加熱することによって食べられることもあり、完全な除去でなくても大丈夫なこともあります。不必要なほどの厳格な食事制限では、親も子も毎日の生活が大変になります。
 乳幼児期のアレルギーでは、まずは、除去食を1年間くらい続けます。その後、特異的IgE抗体の数値を参考にしながら、少量を食べてみて反応をみてみます。何の症状もなく大丈夫であれば、少しずつ増やして食べていくといいと思います。少量を食べてまだ何か症状がでれば、また1年間くらい除去を続けていきます。そうするうちに、成長とともに自然に食べられるようになってきます。
 また、最近はアレルギーの原因食物をあえて食べさせて治療を行う経口減感作療法も注目されています。アナフィラキシーなどの激しい症状が出ることも予想されるので、この治療を受けたい時は、小児アレルギー専門医にきちんと診察してもらうことが大切です。
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