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54. クループ(急性喉頭炎)
2013年11月
 クループは喉頭の粘膜が炎症により腫れるために起こります。喉頭とはのどから奥に少し入ったところで、気管と食道が分かれる部分で、口の中からは見えません。気管の入り口には声を出す声帯があります。
 生後3か月から3歳くらいのお子さんにみられる病気です。この年齢では、もともと気管の内径が細く、気道粘膜が未熟で軽い炎症でも腫れやすい特徴があるからです。
 原因は主にウィルスの感染によって起こります。いわゆるかぜの原因と同じもので、パラインフルエンザウィルス、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルス、ライノウィルスなどがあります。
 初めは熱や咳が出てきて、「かぜかな?」と思いますが、そのうちに声がしわがれてきて(嗄声)、出にくくなってきます。「ケーン、ケーン」と犬の遠吠えのような乾いた咳、オットセイの声のような咳が出てきます。一度きいたら忘れられないくらい特徴的な咳です。
 クループのお子さんが受診された際に、お母さんが「夜中にいつもの咳と違って、へんな咳をしていました」と言われます。「へんな咳って、犬の遠吠えとか、オットセイみたい?」と訊き返すと「そうそう、そんな感じです!」というお返事がかえってきます。
 炎症によって喉頭の腫れが強くなれば、内腔が狭くなり、息を吸う時にゼイゼイ、ヒューヒューという音(吸気性喘鳴)がきこえるようになります。さらに腫れが進行していけば、呼吸困難を来してきます。夜間に悪化することが多いので、息が苦しそうで、咳が激しくて眠れない状態であれば、朝まで待たずに早めに救急病院を受診して下さい。顔色が悪く、唇の色が紫色(チアノーゼ)になっていたら、救急車を呼んでも構いません。
 ウィルスが原因なので、治療は対症療法になります。喉頭の腫れをひかせるために、エピネフリンの吸入を行い、ステロイドの内服をします。症状が強い場合は入院して治療を行います。低酸素状態になっていれば酸素の投与、脱水症には輸液を行います。大体3〜4日でピークは落ち着いてきますので、入院は短期間ですみます。
 クループと診断された際に、ご家庭で気をつけることは、咳がひどくならないように部屋の湿度を上げるといいでしょう。加湿器があればベストですが、ない場合はお鍋で湯を沸かして湯気を立てたり、風呂場で熱いシャワーを出して湯気を充満させてみるといいと思います。激しく泣くと悪化させるので、なるべく泣かさないように注意して、水分補給をこまめにして下さい。寝かせる時は背にクッションなどを入れて上半身を高くすると息をするのがらくになります。
 重症になることは多くはありませんが、喉頭の腫れが急激に進んでいけば息が吸えなくなりあっという間に窒息してしまうので、大変恐ろしい病気ともいえます。悪化するのは、夜間が多いですので、昼間に受診したかかりつけの小児科で入院を勧められた場合は「大したことなさそうなのに・・・」と躊躇せずに、絶対に先生のいうように入院して下さい。多分、その日の夜に急激に悪化する可能性があるので万全の態勢をとっておく必要があるからです。
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