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小児科
病気のはなし
49. 麻しん
2013年3月
 麻しんは「はしか」とも呼ばれ、昔からお子さんの命にかかわるとても怖い病気として知られています。麻しんウィルスは感染力が非常に強く、免疫のない場合にはほぼ100%感染して発症します。飛沫感染、接触感染、空気感染によってヒトからヒトに伝染していきます。「空気感染」とは、咳やくしゃみによって排出されたウィルスが空気中を漂っており、同じ空間にいるヒトに感染させます。直接感染者に接していなくても、感染の可能性があります。流行時にはどこで感染してもおかしくないと言えるでしょう。
 感染後、10〜14日の潜伏期を経て、咳、鼻水、発熱などのかぜと似た症状が出てきます。この時期にはまだ、麻しんとはわかりません。次第に咳、鼻水はひどくなり、目やに、目の充血(結膜炎)も出てきます。
 発熱後3〜4日目に一時少し体温が下がりますが、鼻水や目やにで顔はぐちゃぐちゃになり、乾いた咳込みをしています。この時期に口の中のほほの内側に白い斑点が出現します。これはコプリック斑と呼ばれており、麻しんに特徴的な所見です。この斑点を確認できれば、麻しんと診断がつきます。
 続いて40℃くらいの高熱になってきます。咳、鼻水はさらに激しくなり、発疹が出てきます。発疹は紅色のブツブツで、耳の後ろ、首から出始めて、顔、体、手足と拡がっていきます。やがて、ブツブツがだんだんと融合していきます。高熱が続くため、この時期には、お子さんはかなりぐったりしてきます。4〜5日するとやっと解熱し始め、発疹は褐色に変化してきます。その後、発疹は色素沈着を残して回復していき、1〜2週間後には色素沈着も消えてきます。
 麻しんウィルスに効果のある治療はなく、対症療法を行います。合併症では、肺炎、中耳炎をよく起こします。まれに脳炎になり、後遺症が残ったり、亡くなることもあります。
 感染させる期間は、かぜ症状の出る前日から発疹出現後4〜5日目くらいです。感染力が最も強いのは発疹が出る前です。
 もし、ワクチン未接種の方が麻しんにかかった患者に接した場合は、3日(72時間)以内であれば、すぐにワクチンを受けて下さい。発症を予防できる可能性があります。また、基礎疾患のある方、免疫抑制剤を受けている方などで、麻しんにかかれば重症化することが予測される場合は、6日以内であれば免疫グロブリンという血液製剤の投与で発症を予防したり、症状を軽くすることができます。
 米国では予防接種を以前より2回行ってきており、2000年には麻しん排除を宣言しています。日本ではまだ排除が達成できず、「麻しん輸出国」と呼ばれています。2006年からやっとそれまでの1回から2回(1歳、年長児)の接種に改善されました。また、2008年から5年間にわたっては麻しん排除の目的で、中学1年生、高校3年生に追加接種が行われました。しかし、接種率が上がらないと、排除することはできませんので、特に年長児では2回目のワクチン接種を忘れないように注意して下さい。
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