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小児科
病気のはなし
48. 風しん
2013年2月
 風しんは、風しんウィルスに感染することによってかかる病気です。咳やくしゃみなどでうつる飛沫感染によります。一般に好発年齢は3歳から学童期で、感染しても症状の出ない不顕性感染が約3割といわれています。
 2〜3週間の潜伏期の後、後頭部、耳介後部、頚部のリンパ節が腫れてきます。後頭部のリンパ節は風しん以外ではあまり腫れることがありませんので、このリンパ節が腫れると風しんを強く疑います。その後、顔から始まる発疹が出てきます。淡い紅色の細かいブツブツで、首、体、手足と急速に拡がっていきます。手足に出てくる頃には顔の発疹は消えてきます。3日間くらいで発疹は消失します。あまり特徴のない発疹なので、発疹だけで風しんと診断するのは難しいです。発熱は発疹とともにみられますが、37〜38℃くらいの微熱で2〜3日で解熱してしまいます。約半数の人では熱は出ません。
 治療については特異的な抗ウィルス剤はなく、解熱剤などの対症療法を行います。症状はほぼ4〜5日で軽快します。但し、発疹が消失するまでは学校は出席停止することになっています。
 合併症はまれに脳炎、血小板減少性紫斑病が発生することがあります。
 風しんの最大の問題点は妊娠初期(20週まで)の女性がかかった場合のことです。風しんウィルスは胎盤を通り胎児に感染します。眼、心臓、耳の形成に障害を残します。先天性風しん症候群と呼ばれ、白内障、先天性心疾患、感音性難聴などをひきおこします。
 風しんにかからないためには予防が肝心です。2006年からはお子さんには、MR(麻しん・風しん)ワクチンとして、2回(1歳、小学校入学前)接種することになりました。それまでの1回の接種では、免疫が長く続かないため、大人になって麻しんや風しんにかかる可能性があるからです。今まで予防接種を受けていない方、あるいは1回しか受けていない方は追加の接種が必要です。
 最近、話題になっておりますが、首都圏を中心に、昨年(2012年)から20〜40代の男性に風しんが大流行しています。ここ数年、年間400人未満でしたが、昨年は2353人に急増。この世代の男性は、過去に予防接種の対象にならなかったなど免疫のない人が多いので、感染の拡大が懸念されています。この流行の影響と思われますが、昨年は先天性風しん症候群の報告数が増えています。今年になっても大人の風しんの患者数はさらに急増しており、先天性風しん症候群の発生が大変気になるところです。免疫のない大人の方は早急に予防接種を受けて欲しいと思います。
 風しんの免疫があるかないかは、血液で抗体価を測定すればわかります。これからお子さんを望まれるご家庭では、家族みんなでワクチンを受けて風しんにかからないようにして下さい。妊娠中はもちろんワクチンの接種はできません。また、女性がワクチンを受ける際は、接種後2か月は確実な避妊が必要です。
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