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小児科
育児のはなし
20. 夜驚症と夢遊病(睡眠時随伴症)
2014年12月
 睡眠中に起こる異常な行動を「睡眠時随伴症」と呼んでいます。子どもによくみられる夜驚症(やきょうしょう)と夢遊病は「睡眠時随伴症」の中の代表的なものです。一般には、「寝ぼけ」と呼ばれている現象で、不完全な覚醒になり、錯乱、混迷状態になる覚醒障害です。子どもの脳は発達過程にあり、未熟なために起こると推測されています。
 夜驚症は、かん高い叫び声や泣き声をあげて、突然目を覚まします。大変怖がって怯えている様子が特徴的です。自律神経症状が出るので、汗をかいて、心拍が速くなり、息がハアハアとなってきます。身体は起きていますが、頭は寝ている状態なので、周囲にはまったく反応しません。呼びかけても聞こえていないし、そばにいる人も見えていません。5〜15分くらい続いた後は、再び眠ります。お子さんの100人に2〜3人くらいにみられます。3〜12歳くらいで発症しますが、5歳前後に多くみられます。はじめは夜驚の頻度は多くみられますが、次第に減ってきます。
 一方、夢遊病は寝ぼけたまま起き上がって歩き回るのが特徴的です。押入れ、風呂場に行って排尿したり、服を着替えるなどの奇異な行動がみられることもあります。ドアや窓から外に出ていくこともあります。5〜30分くらい続いたあと、再び眠ります。3〜12歳くらいで発症しますが、夜驚症よりは発症の年齢が高い傾向があります。お子さんの約10人に1人くらいにみられます。
 夜驚症も夢遊病もどちらも眠ってから1〜3時間後くらいに起こります。なだめたり、目を覚まさせようとすると、逆に興奮し、反発します。事故が起こらないように、危険な物は置かないで、階段や窓から転落しないように注意しながら、そっと見守るのが一番いい方法です。翌朝、起きても夜の出来事は、本人には記憶にありません。
 原因はわかっていませんが、昼間のストレスや興奮を伴う体験(発表会、怖いドラマ、事故、遊園地・・)などがきっかけとなる場合もあります。頻度は月に1回くらい起こす場合もあれば、毎日起こすこともあります。発達に伴って思春期になれば自然に消失してきますので、特別な治療は必要ありません。
 しかし、回数が多くまわりの家族が睡眠不足で大変な場合や宿泊のある活動(キャンプ、修学旅行など)が制限されそうで困る時は、小児精神科・神経科で相談をしてみてください。
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