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小児科
育児のはなし
17. 子どもの肥満
2014年5月
 春や秋に行われる学校健診や就学時健診などでは、「肥満」についてもチェックしています。ここでお子さんが肥満にひっかかると、学校から「肥満度○○%」と記載された通知を受けることになります。
 肥満度とは標準体重(性別、年齢別、身長別に設定されています)に対して、お子さんの体重が何%上回っているかを示すものです。肥満度=(お子さんの体重−標準体重)/標準体重×100で計算されます。お子さんが標準体重と同じなら、肥満度は0%です。20%〜30%を軽度肥満、30%〜50%を中等度肥満、50%以上を高度肥満としています。50%といえば、標準の子どもの1.5倍の大きさで、かなり太っているということです。
 近年、食生活の変化や体を動かすことが減ったためなどから、この30年間で肥満の子どもは3倍に増加したと報告されています。成人の生活習慣病とされるメタボリック症候群(動脈硬化、高血圧、糖尿病、高脂血症)が注目されてくると、「子ども時代に肥満だと、大人になってからメタボリック症候群になりやすいので、早くなんとかしなくては・・」と言われるようになってきました。子どもの肥満に対しても厳しい目が向けられはじめたのです。
 肥満は摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っているために生じてきます。食生活の見直しをして、適正な摂取エネルギーにすることと、運動をして消費エネルギーを高めることが基本です。子どもは成長してゆきます。大人のように厳しいカロリー制限をして体重を減量させることは必要ありません。適正な摂取カロリーを続けて体重はそのままにキープしていれば、身長が伸びていくので、肥満度は改善してゆきます。
 学校からの通知を持参して、お母さんとお子さんで来院されることが多いのですが、この時のお母さんの意識改革がとても重要です。家族の食生活の鍵を持っているのは、ほぼお母さんだからです。お母さんにも高度の肥満を見うけると、「食事指導は大変そうだな〜」と、やや気がめいってしまいます。おそらくコンビニ弁当、ファーストフードの食事、冷蔵庫にはジュース、清涼飲料水がたくさん入っていて・・飲み放題、間食も多いのではと・・こちらの勝手な想像がふくらみます。
 肥満が続くことでの将来のリスク、食事と運動のエネルギーの話を熱心にきいて、管理栄養士との面談を快く了承される場合は、以後も食事指導が継続され、親子ともども肥満が改善していきます。一方、お子さんに肥満があるのに、「間食はしていません。ジュースも飲んでいません、お茶か水だけです。ご飯もおかわりしないです。外ではよく遊んでいます。」と、何かと理由をつけて、食事指導を受けることを拒否された場合は、肥満の改善にはほぼ失敗します。半年後くらいに、感冒などで来院された際に、体重を測定すると見事に増加しており、肥満度ではむしろ悪化していることがよくあります。いかに、家族の協力、意識が大切かを感じます。子どもはまだ、自分で選択して食事ができません。冷蔵庫にジュースがあれば、飲んでしまいます。
 肥満の治療の成功は、お母さんの理解と協力と熱意につきると思います。
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