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小児科
育児のはなし
10. 家庭内での事故
2011年10月
 赤ちゃんがお誕生され病院から家に戻ると、いよいよ赤ちゃんと一緒の生活がスタートします。実は家の中では大人には安全でもお子さんには危険な箇所がたくさんあることを知っておいてほしいのです。
 厚生省の統計によると、不慮の事故は1歳から9歳では死因の1位、0歳では4位となっています。不慮の事故には交通事故も含まれます。不慮の事故のうち家庭内の事故は0歳児では73%、1〜4歳児では44%を占めて、交通事故より多くなっています。
 では、家庭内でどんな事故が多く起こっているのでしょうか?事故の内訳はお子さんの発達に関係しており、月齢、年齢で異なっています。
 生まれてすぐの頃には窒息に気をつけて下さい。敷き布団は硬いものにして、掛け布団が顔までかからないように注意が必要です。うつぶせ寝は避けて下さい。また、ベビーバスで入浴の際には熱いお湯でやけどをさせないようにして下さい。
 3か月くらいになると手足を活発に動かします。ベッドのまわりにタオルやティッシュを置かないようにして下さい。顔にかかって窒息することもあります。また、寝返りはまだしないからといって、うっかりベットの柵をおろしたままにしたり、ソファにちょっと寝かせたりしないで下さい。ずりおちて転落することがあります。
 6か月になり寝返りをするようになると、ベッド、ソファからの転落事故が多くなります。さらに、はいはいの時期には行動範囲が拡がるので家具にぶつかったり、玄関、縁側からの転落事故もみられるようになります。また、手にしたものは何でも口に入れるのでタバコ、コイン、おもちゃなどを誤飲してしまいます。
 1歳前後になり、つたい歩きやひとり歩きをはじめると、階段からの転落やドアや戸棚に指を挟むことがあります。特に危険な場所はお風呂場です。少しの水でもおぼれてしまいます。簡単にお風呂場に入れないように高い所にカギをつけたり、浴槽に水をためたままにしないように注意して下さい。また、テーブルクロスを引っ張ってコーヒーカップや味噌汁のお椀をひっくり返したり、炊飯器の湯気、ストーブなどでやけどをします。事故が起きる場所は居間、台所、階段の順に多く、ほんのちょっと目を離したすきに発生しています。
 1歳半ころになると、好奇心が旺盛になりなんでも大人の真似をしたがります。薬やタバコは手の届かないところに置くようにしましょう。この頃は特に誤飲事故が多くなっています。殺虫剤、農薬、灯油、化粧品(特に除光液)の置場にも厳重に注意をしてください。大人は、子どもが真似をすると危ないことを、子どもが見ている時にはしないような習慣をつけましょう。また、マンションのベランダに足場になるような台を置かないように気を付けて下さい。よじ登って柵を越えて転落する可能性があり、大変危険です。
 家庭内の事故は親の責任です。大人には当たり前の危険なことがお子さんにはわかりません。ご家庭の中をお子さんの目線で眺めて、安心して子育てができるように環境を整えて下さい。
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