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小児科
育児のはなし
8. 薬の上手な飲ませ方
2010年12月
 お子さんに処方されるのみ薬は、シロップ剤と粉薬が多いと思います。小学生以上になると、大人のように錠剤やカプセル剤でも上手に飲めるようになりますが、幼少のころは錠剤がうまく安全に飲めないため処方はしません。
 赤ちゃんの場合にはシロップ剤はスポイドを使って少しずつ飲ませるか、哺乳瓶の乳首を吸うお子さんでは乳首に入れて吸わせると良いでしょう。シロップ剤と粉薬が一緒に処方されたら、飲ませる直前に混ぜても構いません。ミルクのなかには決して混ぜないようにして下さい。ミルクの味がかわってミルクが嫌いになって困ることがあります。
 大抵の薬は一日3回の食後となっています。お子さんの薬の場合は食後というのにあまり意味はありません。「具合が悪くて食事をとらなかったので、お薬は飲ませていません」と言われてびっくりすることがあります。赤ちゃんはおなかがミルクでいっぱいになると薬を飲んでくれないこともあります。また、薬が嫌いなお子さんでは、食後に飲むと薬といっしょにせっかく食べた食事やミルクも吐いてしまうことがあります。一日3回の場合は、間隔を5〜8時間あけて、食事の前後は避けて飲ませるのが一番いいと思います。
 薬が好きでそのまま飲めるお子さんは、粉薬を直接口に入れて水や湯ざましで飲ませましょう。少量の水や湯ざましで溶いてスプーン1〜2杯にして飲ませるのもいいと思います。または、少量の水で練って、きれいな指で頬の内側や上あごに塗りつけて水や湯ざましを飲ませて流し込んでもいいでしょう。 
 さて、薬が嫌いなお子さんには、いろいろな工夫を試行錯誤するお母さんの根気が必要です。牛乳やウーロン茶に混ぜてみる。ただし、飲みきれるように少量にしておいて下さい。ジュースやイオン飲料に混ぜるとかえって苦味が強くなってくるようです。練乳、ジャム、チョコクリーム、チョコプリン、アイスクリームなどに混ぜて食べさせる。いずれも混ぜたらすぐに飲ませるようにして下さい。苦い薬のまわりは甘くコーテングしてあります。時間がたつとコーテングがはがれてかなりの苦味が出てきます。くすりの種類のよって混ぜない方がいい組み合わせがありますので、薬剤師さんに相談されるといいと思います。ハチミツは乳児ボツリヌス症という病気にかかることがあるので、乳児には絶対に使わないで下さい。
 いろいろと工夫をしても、頑として飲まないお子さんもいます。そのままで放置しないで、かかりつけ医に相談して下さい。絶対に必要な薬だけに減らしたり、粉薬から坐薬やシールの薬に換える場合もあります。
 どんな場合でも、薬が飲めたら、しっかりと褒めてあげて下さい。家でお母さんだったら嫌がって飲まないお子さんが、保育園で先生だったらすんなり薬を飲むという話はよくききます。もちろん、お母さんには甘えているのかもしれませんが、こわい顔で無理やり飲ませるぞというオーラは消して、いい雰囲気を作って飲ませるように心がけてみて下さい。
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