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小児科
育児のはなし
5. おしゃぶり
2009年4月
 乳児健診の時に、お母さんから「おしゃぶりは使うほうがいいですか?」と尋ねられることがあります。
 子ども用品売り場には、かわいらしいおしゃぶりが陳列され、「おしゃぶりをすると鼻呼吸になり顎の発達をうながす」と宣伝されています。初めて子育てをするお母さんでしたら、このように育児グッズのなかにおしゃぶりがあれば、使用するのが一般的なのかと思ってしまいます。
 おしゃぶりの使用に関して、2005年に小児科と小児歯科の保健検討委員会が考え方をまとめています。それによると、おしゃぶりの利点は精神的安定、簡単に泣きやむ、静かになる、入眠がスムーズ、母の子育てのストレスの減少などが挙げられています。欠点は、習慣性となり長期の使用で歯の噛み合わせが悪くなる、子どもがどうして泣いているのか考えないで使う、あやすのが減る、ことば掛けが減る、ふれあいが減る、発語の機会が減るなどが指摘されています。
 これをみると、利点のほうは子どもにプラスになることより、親の都合のいいことが多いようです。一方、欠点のほうは、子どもにとってかなり深刻な問題がありそうです。4〜5か月になると、親が声を出してあやすと、子どもも声を出して答えるようになってきます。しかし、おしゃぶりで口をふさがれていては、声を出すこともできません。
 委員会では、もし使用するなら次の点に注意するようによびかけています。
1) 発語やことばを覚える1歳過ぎになったら、おしゃぶりのホルダーを外して、常時使用しないように
2) 2歳半までには使用を中止
3) おしゃぶりの使用中も、声かけや遊んだりして子どもとのふれあいを大切にして、子どもがしてほしいことや、したいことを満足させるように心がける。子育ての手抜きや便利性だけで使用しない。
4) おしゃぶりだけでなく、指しゃぶりも習慣づけないように
5) 4歳以降もおしゃぶりが取れないときは、情緒的な面も考慮して、かかりつけの小児科医に相談するように

 一方、アメリカの小児科学会は、2005年に就寝中のおしゃぶりの使用が乳児突然死症候群(SIDS)の予防に有効といっています。
 このように、使用に関しては日米で少し意見がずれていますが、アメリカのほうでいわれたSIDSの予防も就寝中の使用で乳児(1歳未満)の話です。アメリカではうつぶせ寝が多く、日本では仰向け寝が多いので、SIDSの予防に関してはそのまま日本でも有効かどうかはわかりません。
 もし、おしゃぶりを使いたいのであれば、親と子のふれあいを大切にして、泣きやませる便利な道具とならないように注意して、2歳半までには止めましょう。
 しかし、実際におしゃぶりを使っている子どもさんの中には、2歳半でなかなか止められなくて困ることがあります。使うかどうかは親の考え方によると思いますが、止められなくて不都合が起こることがわかっているものを、わざわざ初めから使用することはないと思います。
 冒頭のお母さんの質問には、「おしゃぶりは使う必要はないですよ。むしろ、使わないほうがいいと思います」と答えています。
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